「副業の確定申告、会計ソフトを使ったほうがいいのは分かったけれど、freee とマネーフォワード、どっちを選べばいいのか分からない」——副業を始めたエンジニアが、申告期を前にして必ず一度はぶつかる迷いです。
この記事は、副業エンジニアが確定申告に使う会計ソフトを選ぶときに見るべきポイント(機能・料金体系・向き不向き)を、主要サービスごとに表で網羅比較したうえで、筆者が実際にどれをどう使ったかという一次情報も率直にまとめた実用ガイドです。一般的な比較記事だけでは見えにくい「エンジニアの副業という使い方での相性」に踏み込みます。
本記事は、現役エンジニアである筆者個人の体験に基づく一般的な情報提供であり、税務に関する個別の助言ではありません。会計ソフトの機能・料金プラン・対応する申告区分(青色申告/白色申告)・確定申告や経費・控除の取り扱いは、各サービスの改定や年度の制度改正、個人の状況によって異なり、本記事の記述が個別のケースにそのまま当てはまるとは限りません。
本記事の機能・料金・制度に関する記述は執筆時点(2026年5月)のものです。各ソフトの最新の料金・機能は必ず各サービスの公式情報でご確認いただき、確定申告・経費・所得区分など税務の取り扱いについては、国税庁の公式情報を確認のうえ、最終的な判断は必ず税務署または税理士にご確認ください。本記事の利用により生じたいかなる結果についても、当サイトは一切の責任を負いません。
※本記事には広告(アフィリエイトリンク)を含む場合があります。紹介するサービスは筆者が実際に利用した、または検討した経験にもとづいて選んでいます。
この記事の目次
- そもそも副業の確定申告に会計ソフトは必要?
- 会計ソフトを選ぶときに見るべき5つの観点
- 主要会計ソフトの機能・料金比較(表)
- タイプ別の向き不向き(どんな副業エンジニアにどれが合うか)
- 筆者が実際に使ったソフトと所感
- 選ぶときにやりがちな失敗
- よくある質問(FAQ)
- まとめ
そもそも副業の確定申告に会計ソフトは必要?
結論から言うと、副業の取引がある程度の件数になるなら、会計ソフトを使ったほうが申告期の負担はかなり下がるというのが一般的な見方です。逆に、副業が年に数件・売上も少額にとどまるなら、表計算(スプレッドシート)と国税庁の「確定申告書等作成コーナー」で十分なこともあります。
会計ソフト(クラウド型)を使う主なメリットは次の通りです。
- 銀行口座・クレジットカードと連携して、取引を自動で取り込める
- 勘定科目の振り分けや集計を補助してくれる
- 確定申告書(青色申告決算書・収支内訳書など)の形式に沿って出力できる
- e-Tax 連携で提出までソフト内で完結できるものがある
特にエンジニアの副業は、クラウドサービスの利用料・サーバー代・技術書代など決済の多くがクレジットカードやオンライン明細に残るため、口座・カード連携の自動取り込みと相性がよい傾向があります。手入力を減らせる分、本業や副業そのものに時間を回せます。副業案件そのものの探し方は副業案件の取り方、相場感は副業エンジニアの単価相場で整理しています。
なお、確定申告そのものの全体像(20万円ルール・所得区分・経費・必要書類・申告の流れ)は、別記事の確定申告でエンジニア副業初年度にやることで順を追って整理しています。本記事は「ソフトをどう選ぶか」に絞って掘り下げます。
会計ソフトはあくまで集計・書類作成を補助するツールであり、税額計算の結果や経費・控除の判断の正しさを保証するものではありません。ソフトが出力した内容であっても、最終的な申告内容の妥当性はご自身の責任になります。判断に迷う点は国税庁の公式情報を確認のうえ、税理士にご相談ください。
会計ソフトを選ぶときに見るべき5つの観点
「機能が多いほうがいい」と漠然と選ぶと、副業には過剰なプランで月額を払い続けることになりがちです。副業エンジニアの目線で、特に見るべき観点を5つに絞りました。
1. 申告区分(青色申告か白色申告か)に対応しているか
副業を青色申告でやるか白色申告でやるかによって、必要なプランが変わります。青色申告(特に複式簿記)に対応した帳簿・決算書出力が必要なら、それに対応したプランを選ぶ必要があります。どちらで申告するかは個人の事業実態によるため、先に申告区分の方針を決めてからプランを選ぶと無駄がありません。
2. 料金体系(月額/年額・無料プランの有無)
クラウド会計ソフトは年額一括のほうが割安になることが多く、また無料お試し期間や機能限定の無料プランを用意しているサービスもあります。副業の規模に対して料金が見合うかを確認します。料金プランは改定されることがあるため、契約前に必ず公式の最新料金を確認してください。
3. 口座・カードの自動連携の対応範囲
自分が使っている銀行・クレジットカード・決済サービス(PayPay 等)が連携対象かは、自動取り込みの効きやすさを大きく左右します。連携できれば手入力が激減します。
4. 操作性(簿記の知識がどれくらい要るか)
簿記の知識がなくても質問に答える形で入力できる設計のソフトもあれば、ある程度の簿記知識を前提に効率を重視した設計のソフトもあります。経理にかけられる学習コストと相談して選びます。
5. e-Tax 連携・スマホ対応
提出までソフト内で完結したいなら e-Tax 連携、スキマ時間に入力したいならスマホアプリの使い勝手も判断材料になります。
主要会計ソフトの機能・料金比較(表)
副業の確定申告でよく候補に挙がる主要なクラウド会計ソフトを、上記の観点で比較します。料金・プラン名・対応機能は改定されることがあるため、下表は「比較の観点を示すための一般的な整理」としてお読みください。正確な最新情報は各サービス公式でご確認ください。
| 観点 | freee 会計 | マネーフォワード クラウド確定申告 | やよいの白色/青色申告 オンライン |
|---|---|---|---|
| 提供元 | freee | マネーフォワード | 弥生 |
| 主な思想 | 簿記知識が浅くても質問形式で進めやすい設計 | 会計の自動化・他のマネーフォワード家計簿等との連携 | 申告書作成に強い老舗・サポート体制 |
| 申告区分 | 白色・青色(プランによる) | 白色・青色(プランによる) | 白色・青色(製品/プランによる) |
| 料金体系 | 月額/年額のプラン制(個人向け複数プラン) | 月額/年額のプラン制(個人向け複数プラン) | 年額制・無料/有料プランあり(区分により異なる) |
| 無料での試用 | 無料お試し期間あり(時期により内容変動) | 無料お試し期間あり(時期により内容変動) | 一部無料プラン・お試しあり(時期により変動) |
| 口座/カード連携 | 対応(連携先は要確認) | 対応(連携先は要確認) | 対応(連携先は要確認) |
| 操作性の傾向 | 簿記用語をなるべく避けたUI | 自動仕訳・効率重視 | 申告書作成・サポート重視 |
| e-Tax 連携 | 対応(プラン/時期による) | 対応(プラン/時期による) | 対応(製品/時期による) |
| スマホアプリ | あり | あり | あり(製品による) |
上表のプラン構成・料金・無料範囲・連携対応は各社が随時改定しており、執筆時点の一般的な傾向をまとめたものです。「このプランがいくら」「この機能が無料」といった具体は、契約前に必ず各サービスの公式ページで最新を確認してください。本記事の比較は特定のソフトを推奨・保証するものではありません。
ざっくりした傾向として、「簿記が苦手で質問形式で進めたいなら freee」「自動仕訳や家計簿連携などマネーフォワード経済圏で揃えたいならマネーフォワード」「申告書作成の実績とサポートを重視するなら弥生」といった整理がよくされますが、これはあくまで一般的な印象であり、実際の相性は使う人・使い方によります。
タイプ別の向き不向き(どんな副業エンジニアにどれが合うか)
機能比較だけでは決めきれないので、「どんな副業のやり方なら、どのタイプのソフトが合いやすいか」を整理します。これも一般的な傾向であり、最終的には無料期間で実際に触って判断するのが確実です。
取引が少なく、まずコストを抑えたい人
副業が年に数件・売上も少額なら、無料プランや低価格プラン、あるいは表計算+国税庁の作成コーナーで十分なこともあります。いきなり高機能プランを契約せず、規模に応じて段階的に上げるのが無駄がありません。
簿記の知識がほとんどなく、迷わず進めたい人
「貸方・借方」と言われてもピンとこない段階なら、質問に答える形で仕訳が進む設計のソフト(freee 等がこの方向性でよく挙がる)が、初年度の心理的ハードルを下げてくれる傾向があります。
すでに家計簿アプリ等を使っていて、まとめたい人
マネーフォワード系の家計簿などをすでに使っているなら、同じ経済圏で会計ソフトを揃えると連携がスムーズになる場合があります。
申告書作成のサポートを重視する人
電話・チャットなどのサポート体制や、申告書作成の手厚さを重視するなら、弥生のような老舗のサポート重視型が候補になります。
取引件数が多く、自動仕訳の効率を最優先する人
副業の取引が多い場合、自動仕訳・連携の精度や効率がそのまま作業時間に効きます。無料期間中に「自分の取引が実際にどれくらい自動で振り分けられるか」を試して比較するのがおすすめです。
どのソフトが合うかは、副業の規模・簿記知識・既存で使っているサービス・かけられる学習コストによって変わります。本セクションは選び方の観点を示すもので、特定ソフトの優劣や成果を保証するものではありません。
筆者が実際に使ったソフトと所感
ここからは、一般的な比較ではなく「筆者が副業の確定申告で実際にどのソフトをどう使ったか」という一次情報のパートです。使っていないソフトについては上の比較表のとおり一般情報として中立に記載し、ここでは自分が実際に触ったものに限って率直に書きます。
以下は筆者個人の実例・主観です。料金や機能はその後改定されている可能性があるため、契約前に必ず公式で最新をご確認ください。「これが絶対おすすめ」という断定や成果保証ではありません。
結局どう使い分けた/落ち着いたか
エンジニアの副業は決済がオンライン明細に残りやすいぶん、口座・カード連携の自動取り込みが効くと一気に楽になる——というのは、実際に使って強く感じた点です(具体的な体験は上記プレースホルダで補完)。一方で、連携できない決済手段や、勘定科目の判断に迷う場面は残るため、ソフトを入れれば全自動で完璧、というわけではない点は初年度の実感として書き添えておきます。
選ぶときにやりがちな失敗
会計ソフト選びでつまずきやすいポイントを、先回りで挙げておきます。
規模に対して高機能・高額なプランを契約してしまう
副業が小規模なうちから最上位プランを契約すると、使わない機能に月額を払い続けることになります。無料期間や下位プランから始めて、規模に応じて上げるほうが無駄がありません。
料金を「記事の数字」で判断してしまう
会計ソフトの料金・プランは改定が多く、比較記事の数字が古くなっていることがあります。契約前に必ず公式の最新料金を確認しましょう(本記事も具体的な金額を断定していないのはこのためです)。
無料期間に「自分の取引」で試さない
デモを眺めるだけでなく、自分が実際に使っている銀行・カード・決済サービスを連携して、どれくらい自動で取り込めるかを試すと相性がはっきりします。
ソフトの出力を鵜呑みにして税務判断を任せきる
会計ソフトは集計・書類作成を補助するツールであって、経費にできるか・控除をどう扱うかといった税務上の判断まで保証してくれるものではありません。迷う点は国税庁の情報を確認し、必要なら税理士に相談しましょう。
申告区分(青色/白色)を決めずにプランを選ぶ
青色申告で複式簿記をするのか白色なのかで必要なプランが変わります。先に申告区分の方針(個人の事業実態に応じて、迷うなら専門家に相談)を決めてから選ぶと、プランのミスマッチを防げます。
よくある質問(FAQ)
Q. 副業の確定申告に会計ソフトは必須ですか?
A. 必須ではありません。取引が年に数件・少額なら表計算と国税庁の作成コーナーで対応できることもあります。ただし取引がある程度の件数になると、口座・カード連携による自動取り込みや集計の補助で負担が下がる傾向があります。規模と手間のバランスで判断してください。
Q. freee とマネーフォワード、どちらがいいですか?
A. 一概には言えません。一般的な傾向として「簿記が苦手で質問形式で進めたいなら freee」「自動仕訳やマネーフォワード経済圏で揃えたいならマネーフォワード」と整理されることが多いですが、相性は使う人・使い方によります。両者とも無料お試し期間があることが多いので、自分の取引で実際に試して比べるのが確実です。
Q. 料金はいくらくらいですか?
A. 各ソフトの料金・プランは改定されることがあるため、本記事では具体的な金額を断定していません。月額/年額のプラン制が一般的で、年額一括のほうが割安になる傾向があります。正確な最新料金は各サービスの公式ページでご確認ください。
Q. 青色申告でも使えますか?
A. 多くのクラウド会計ソフトが青色申告(複式簿記・青色申告決算書の出力)に対応したプランを用意していますが、対応はプランによります。青色申告をするかどうか自体が個人の事業実態によるため、申告区分の方針を決めてから対応プランを選んでください。区分の判断に迷う場合は税理士にご相談ください。
Q. 簿記の知識がなくても使えますか?
A. 質問に答える形で仕訳を進められる設計のソフトもあり、簿記の知識が浅くても入力しやすいよう工夫されています。ただし勘定科目の振り分けなどで判断に迷う場面は残ることがあります。迷う点は各ソフトのヘルプや、税務に関わる判断は国税庁・税理士で確認してください。
Q. ソフトで作った申告書をそのまま提出して大丈夫ですか?
A. 会計ソフトは集計・書類作成を補助するツールであり、出力された申告内容の妥当性まで保証するものではありません。最終的な申告内容の責任はご自身にあります。経費・控除・所得区分など判断に迷う点は、国税庁の公式情報を確認のうえ、最終的な判断は必ず税務署または税理士にご確認ください。
まとめ
副業エンジニアの確定申告ソフト選びを整理します。
- 取引がある程度の件数になるなら会計ソフトの自動連携・集計で申告期の負担が下がりやすい。少額・数件なら表計算でも可
- 選ぶ観点は ①申告区分(青色/白色)②料金体系 ③口座・カード連携 ④操作性 ⑤e-Tax/スマホ対応 の5つ
- 主要ソフトは freee(質問形式で進めやすい)/マネーフォワード(自動仕訳・経済圏連携)/弥生(申告書作成・サポート重視) が候補になりやすいが、相性は使い方次第
- 料金・プランは改定が多いため、記事の数字でなく公式の最新で確認。無料期間に自分の取引で試すのが確実
- ソフトは集計・書類作成の補助ツール。経費・控除・所得区分などの税務判断は任せきりにせず、迷う点は国税庁・税理士で確認する
会計ソフトは「入れれば全自動で完璧」になる魔法のツールではありませんが、エンジニアの副業のように決済がオンライン明細に残りやすいケースでは、自動連携が効いて入力の手間が大きく減ります。まずは無料期間で1〜2サービスを自分の取引で試し、申告区分の方針とあわせて1つに絞るところから始めてみてください。
確定申告そのものの全体像(20万円ルール・経費・必要書類・申告の流れ)は確定申告でエンジニア副業初年度にやることで順を追って解説しています。副業が会社に知られないかが気になる方は副業が会社にバレない対策もあわせてどうぞ。
免責:本記事は筆者の体験および掲載時点で一般に公開されている情報にもとづく一般的な情報提供であり、税務に関する個別の助言ではありません。会計ソフトの機能・料金プラン・対応区分は各サービスにより随時改定され、確定申告・経費・控除・所得区分の取り扱いは年度の制度改正や個人の状況によって異なります。本記事の機能・料金・制度に関する記述は執筆時点(2026年5月)のものです。各ソフトの最新情報は各サービス公式で、税務の取り扱いは国税庁・お住まいの自治体の一次情報でご確認いただき、最終的な判断は税理士など専門家にご相談ください。本記事の利用により生じたいかなる損害についても、当サイトは一切の責任を負いません。