「AWS SAA の次に SAP を考えているけれど、どれくらい難しくなるのか、何から勉強すればいいのか」。検索すると合格体験記が多く、数字もサイトごとに違っていて、試験そのものの姿がつかみにくい資格です。

AWS SAP(Solutions Architect - Professional)は、180分・75問・合格スコア750の試験です。SAA(130分・65問・合格スコア720)より試験時間も問題数も多く、対象とする経験も「2年以上」と SAA の倍です。なお現行の SAP-C02 は、2026年11月中旬に最終受験日を迎え、SAP-C03 に切り替わる予定です。

最初にお断りしておくと、筆者は SAP を持っていません。持っているのは AWS SAA で、それも取得後に失効させています(ほかに Java Gold・ORACLE MASTER Gold を保有)。そのため、この記事は合格体験記ではありません。AWS 公式の試験ページと試験ガイドを2026年10月6日に確かめ、SAA と並べて整理した記事です。勉強時間や合格率のように、公式の出典が無い数字は書いていません。

この記事で分かること:

  • SAP と SAA の違い(試験時間・問題数・合格点・受験料・対象の経験)
  • SAP-C02 の最終受験日と、SAP-C03 への切り替え
  • 公式の出題分野から見た難しさの中身と、勉強の進め方
  • SAA を持っている人・失効した人の再認定のルール

※試験の内容・受験料・最終受験日・再認定のルールは、AWS が改定することがあります。とくに2026年10月から11月は、SAP-C02 から SAP-C03 への切り替えの時期です。この記事は2026年10月6日時点の公式情報にもとづきます。受験前に、必ず AWS の最新情報を確認してください。



結論:SAP と SAA の違い早見表

SAP は SAA より試験時間が50分長く、問題数が10問多く、合格スコアも30点高い試験です。受験料は倍の300 USD(日本円で40,000円)です。

項目 SAP(SAP-C02) SAA(SAA-C03)
正式名称 AWS Certified Solutions Architect - Professional AWS Certified Solutions Architect - Associate
試験時間 180分 130分
問題数 75問(うち採点対象65問) 65問(うち採点対象50問)
出題形式 択一選択問題・複数選択問題 択一選択問題・複数選択問題
合格スコア 750(100〜1,000の換算スコア) 720(100〜1,000の換算スコア)
受験料 300 USD/40,000円 150 USD/20,000円
試験ガイドが対象とする経験 設計・実装の経験2年以上 設計の実務経験1年以上
前提となる資格 なし なし
認定の有効期間 3年 3年
受験方法 ピアソンVUEのテストセンターかオンライン監督付き試験 同じ

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受験料の日本円は、AWS の「試験の料金」の表の金額です。表には「税が適用される場合があります」とあり、円の料金は為替を反映して少なくとも毎年1回、5月に見直されます。

試験時間を問題数で割ると、SAP は1問あたり2.4分、SAA は2分です。数字だけ見ると SAP のほうが余裕があるように見えます。ただし試験ガイドが挙げるタスクは、組織全体の設計や移行の判断のように、いくつもの要件を読み合わせる内容です(次の章で詳しく見ます)。

後輩
SAA の延長で、問題が少し難しくなるくらいだと思っていました。
先輩
試験ガイドで見ると、対象の経験からして「1年以上」と「2年以上」で違うんだ。出題分野の並びも変わる。数字を並べると、別の試験だと思ったほうがいいのが分かるよ。

※出典:AWS「AWS Certified Solutions Architect - Professional」/「AWS Certified Solutions Architect - Associate」/試験ガイド(SAP-C02・SAA-C03)/「試験の前に」(試験の料金)/「AWS 認定 よくある質問」


受ける前に:SAP-C02 は2026年11月中旬に受験終了

AWS 公式の試験ページには、SAP の試験は「更新中」と書かれています。更新版の SAP-C03 の受験登録は2026年10月27日に始まり、現行の SAP-C02 は2026年11月中旬に最終受験日を迎えます。

ここで1つ注意があります。最終受験日の日付が、日本語ページと英語ページで1日食い違っています。

ページ SAP-C02 の最終受験日の表記(2026年10月6日に確認)
日本語の試験ページ 2026年11月17日
英語の試験ページ 2026年11月16日

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どちらが正しいかは、この記事では断定しません。食い違いの理由も、AWS のページには書かれていません。SAP-C02 で受けるなら、早いほうの11月16日より前に、余裕をもって予約するのが安全です。

SAP-C03 については、試験ページに「詳細情報や試験対策リソースについては、10月27日にこちらをご確認ください」とあるだけです。2026年10月6日時点では、出題範囲は公開されていません。したがって次のように考えておくと迷いません。

  1. 11月中旬までに受けられる人:いまの試験ガイド(SAP-C02)と、SAP-C02 向けの教材で準備する。
  2. それより後に受ける人:10月27日に SAP-C03 の試験ガイドが出るのを待ち、範囲を確かめてから教材を選ぶ。SAP-C02 向けの教材は、範囲が一部ずれる可能性がある。
後輩
いまから勉強を始めて、11月に間に合いますか?
先輩
それは経験しだいだね。ただ、間に合わせようと焦って範囲の古い教材を買うより、10月27日の発表を見てから決めても遅くはないよ。

※出典:AWS「AWS Certified Solutions Architect - Professional」(日本語ページ・英語ページ)


難しさの中身を公式の出題分野で見る

SAP-C02 の試験ガイドは、出題を4つのコンテンツ分野に分けています。SAA が「セキュア・レジリエント・高パフォーマンス・コスト最適化」という設計の観点で分かれているのに対し、SAP は「複雑な組織」「新しいソリューション」「既存の改善」「移行とモダナイゼーション」という、仕事の場面で分かれています。

SAP-C02 のコンテンツ分野 比率 SAA-C03 のコンテンツ分野 比率
複雑な組織に対応するソリューションの設計 26% セキュアなアーキテクチャの設計 30%
新しいソリューションのための設計 29% レジリエントなアーキテクチャの設計 26%
既存のソリューションの継続的な改善 25% 高パフォーマンスなアーキテクチャの設計 24%
ワークロードの移行とモダナイゼーションの加速 20% コストを最適化したアーキテクチャの設計 20%

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比率は、どちらも採点対象のコンテンツに占める割合です。

試験ガイドのタスクを読むと、SAP で新しく求められるものが見えてきます。

  • マルチアカウント環境の設計:分野1のタスクに「マルチアカウント AWS 環境を設計する」があり、対象知識に AWS Organizations と AWS Control Tower が挙がっています。
  • ネットワーク接続戦略:同じ分野1に「複数の VPC の接続オプションを評価する」があり、対象知識に推移的ルーティングやハイブリッド DNS が入っています。
  • 移行の判断:分野4には「7 つの一般的な移行戦略 (7R) に従ってアプリケーションを評価する」というスキルがあります。
  • 既存の改善:分野3は、運用上の優秀性・セキュリティ・パフォーマンス・信頼性を高める戦略を作成・決定するタスクと、コスト最適化の機会を特定するタスクで構成されています。

つまり SAA が「1つのシステムをどう設計するか」を中心に問うのに対し、SAP は「たくさんのアカウントやシステムを抱えた組織で、どう設計し、どう直し、どう移すか」まで問う、と整理できます。

たとえば、複数の VPC の接続方法は次のような問題になります。

Organizations で管理するマルチアカウント環境で、各アカウントの VPC を相互接続する設計として、VPC ピアリングのフルメッシュに代わる最も適切な案を4つの選択肢から選ばせる演習問題の画面
筆者が運営する「エンジニア資格合格ラボ」の AWS SAP 無料サンプルの1問(2026年10月6日時点の実画面)。アカウントが増えても接続構成の変更を小さく抑えたい、という要件から設計を選ばせている。画面上部には、この問題演習が SAP-C02 対応で、11月に切り替わる後継の試験には対応していないことの案内が出ている。

設問文に「将来のアカウント追加」という条件が入っていて、今の構成だけでなく、組織が大きくなったときにどうなるかで選ばせています。この条件を読み落とすと、別の選択肢が正しく見える作りです。

なお試験ガイドには、新しいトピック(生成 AI のアクセスコントロールなど)がプレテスト問題として出る場合があり、それはスコアに影響しない、とも書かれています。

※出典:AWS 試験ガイド(SAP-C02:試験内容の概要・コンテンツ分野1〜4・新たなトピック)/試験ガイド(SAA-C03:試験内容の概要)


勉強の進め方:公式の4ステップと問題演習

AWS は SAP の試験ページで、①試験形式の問題を解いて試験内容を理解する → ②知識とスキルをリフレッシュする → ③復習および練習する → ④準備状況を評価する、という4ステップの準備を案内しています。この記事では、それに沿って進め方を整理します。

  1. 試験ガイドを読み、公式の練習問題を解く。 AWS は最初のステップで、試験ガイドの確認と「AWS Certification Official Practice Question Set」で試験形式の問題を解くことを挙げています。ここで自分の現在地をつかみます。
  2. 足りない分野を、コースとハンズオンで埋める。 AWS は、デジタルコースに加えて AWS Builder Labs・AWS Cloud Quest・AWS Jam での練習を挙げています。マルチアカウントやハイブリッド接続のように、実務で触れたことが少ない分野ほど、手を動かすほうが頭に入ります。
  3. 出題分野ごとに問題演習を重ねる。 4つの分野のタスクと AWS のサービスの関係を確かめながら、試験形式の問題で弱点を探します。
  4. 公式の模擬試験で仕上がりを確かめる。 最後のステップとして、AWS は「AWS Certification Official Practice Exam」を挙げています。

勉強時間の目安は、AWS が公表していないので書きません。経験の目安として公式に示されているのは、試験ガイドが対象とする「AWS のサービスを使用してクラウドソリューションを設計し、実装した経験が 2 年以上」です。

問題演習の量を増やしたい方は、筆者が運営するエンジニア資格合格ラボの AWS SAP 問題演習も使えます。上の画像のような設問を、誤答の理由と AWS 公式ドキュメントの出典つきで解けます。無料サンプルは登録なしで解けます。問題と解説は AI が作成したもので、有資格者の監修は経ていません。対応は SAP-C02 だけで、後継の新しい版には対応していません。新しい版で受ける方は、10月27日に公開される試験ガイドで範囲を確かめてから使ってください。

⚠️ 本番の問題を書き写したと称する「問題集」のサイトは、この記事では紹介しません。公式の練習問題と、出題範囲をもとに作られた教材で準備するのが安全です。

※出典:AWS「AWS Certified Solutions Architect - Professional」(試験の準備をする)/試験ガイド(SAP-C02:受験対象者について)


SAA を持っている人・失効した人の道

SAP を受けるのに SAA は要りません。AWS は、すべての AWS 認定は特定の前提条件なしに取得できるとしています。そのうえで、SAA との関係で知っておきたいルールが3つあります。

  1. SAP に合格すると、有効な SAA も再認定される。 AWS の再認定ページは、SAA の更新方法として「この試験の最新版に合格する」「SAP の試験に合格する」「AWS Skill Builder で認定を維持する」の3つを挙げています。SAA の試験ページにも、SAP を取得すると Associate レベルの認定が自動的に再認定されると書かれています。
  2. 失効した SAA は、更新の対象にならない。 再認定ページには、更新するには認定が有効である必要があると書かれています。
  3. AWS 認定を1つ持っていれば、次の受験が50%割引になる。 AWS は、AWS 認定を1つ取得すると次回受験する AWS 認定試験が50%割引になるとしています。割引は AWS 認定アカウントから使います。

筆者の場合は SAA を失効させたので、2つ目に当たります。いまから SAP に合格しても、失効した SAA が戻るわけではありません。逆に言えば、SAA がまだ有効な人にとって、SAP は「上位の資格を取る」と「SAA を更新する」を1回で済ませる手段になります。期限が近い人は、SAA の更新の代わりに SAP を受けるかどうかを、期限から逆算して考えるとよいでしょう。

再認定の期間は、試験に合格した日から3年が加算されます。また、不合格だった場合は、不合格になった日から14日間たてば再受験できます(受験のたびに受験料がかかります)。

アソシエイトからプロフェッショナルへ進む関係は、ほかの系統にもあります。たとえば SOA(CloudOps)は DevOps Engineer - Professional で再認定できます。詳しくはAWS SOA から CloudOps Engineer への変更点やAWS DVA の勉強法で整理しています。AWS をどの順で取るかの全体像は、エンジニア資格のロードマップも参考にしてください。

※出典:AWS「再認定」/「AWS Certified Solutions Architect - Associate」(有効期間)/「試験の前に」(前提条件)/「AWS 認定 よくある質問」(再受験ポリシー)/「AWS Certified Solutions Architect - Professional」(割引)


AWS SAP の難易度・勉強法のよくある質問(FAQ)

AWS SAP の試験時間・問題数・合格点は?

A. AWS 公式の試験ページと試験ガイド(SAP-C02)によると、試験時間は180分、問題数は75問(択一選択問題または複数選択問題)です。75問のうち採点対象は65問で、残る10問は採点対象外です。結果は100〜1,000の換算スコアで示され、合格スコアは750です。受験料は300 USD、日本円では40,000円(税が加わる場合あり)です。

SAP-C02 はいつまで受けられますか?

A. AWS 公式の試験ページによると、SAP-C02 は2026年11月中旬に最終受験日を迎え、更新版の SAP-C03 へ切り替わります。最終受験日は、2026年10月6日に確認した時点で日本語ページが11月17日、英語ページが11月16日と、1日食い違っています。SAP-C03 の受験登録は2026年10月27日に始まり、詳細もその日に公開される予定です。SAP-C02 で受けるなら、早いほうの日付より前に余裕をもって予約してください。

SAA を持っていなくても SAP を受けられますか?

A. 受けられます。AWS は、すべての AWS 認定は特定の前提条件なしに取得できるとしています。ただし試験ガイドは、AWS のサービスを使ってクラウドソリューションを設計・実装した経験が2年以上ある人を対象としています(SAA は1年以上)。経験の目安と、SAA との違いを見比べてから決めるのが現実的です。

SAP に合格すると SAA も再認定されますか?

A. AWS の再認定ページでは、SAA の更新方法の1つとして SAP の試験に合格することが挙げられています。SAA の試験ページにも、SAP を取得すると Associate レベルの認定が自動的に再認定されると書かれています。ただし再認定ページには、更新するには認定が有効である必要があるとも書かれているので、すでに失効した SAA は対象になりません。

AWS SAP の勉強時間はどれくらいですか?

A. AWS は勉強時間の目安を公表していないため、この記事では数字を書いていません。公式に示されている目安は、試験ガイドが対象とする「AWS のサービスを使用してクラウドソリューションを設計し、実装した経験が 2 年以上」です。勉強時間は経験によって大きく変わるので、公式の練習問題で現在地を確かめてから計画を立てるのが確実です。

まとめ:AWS SAP の難易度と勉強の進め方

  • SAP は180分・75問・合格スコア750。 SAA(130分・65問・720)より長く、受験料も倍の300 USD(40,000円)。
  • 対象の経験は2年以上。 SAA の1年以上の倍で、出題分野も「組織・新規・改善・移行」という仕事の場面で分かれる。
  • SAP-C02 は2026年11月中旬に最終受験日。 日本語ページは11月17日、英語ページは11月16日と食い違うので、早いほうより前に予約する。SAP-C03 の詳細は10月27日公開予定。
  • 勉強は公式の4ステップで。 公式の練習問題で現在地をつかみ、ハンズオンと問題演習で埋め、公式の模擬試験で確かめる。
  • 有効な SAA は SAP の合格で再認定される。 失効した SAA は対象外。

参考にした公式ページ(2026年10月6日に確認)


免責:本記事は、2026年10月6日時点で AWS が公開している情報にもとづく情報提供です。筆者は AWS SAP を保有しておらず、本記事は合格体験記ではありません。試験の内容・受験料・最終受験日・再認定のルールは AWS により改定されることがあります。受験の前に、必ず AWS の公式サイトで最新の情報を確認してください。本記事は合格や特定の成果を保証するものではありません。